正直が流行らない業界のよくない仕組み
売却査定を依頼し、予想を上回る査定結果をもらって気分を悪くする人は少ないと思います。この当たり前の感覚をわかった上で、相場よりやや高額な査定額を提示し、期待を持たせて本題の売却依頼獲得へと繋げる。実はこの汚いやり方はその会社が有名無名問わず、昔から普通に行われてきました。そしてこの高額査定の流れをさらに助長しているのが、“不動産売却一括査定サイト”です。
利用者は査定したい物件情報を1回だけ入力すれば一括で複数社に内容が送信されて、後は結果を待つだけで実に楽です。しかしその裏ではこんな攻防があることをご存知でしょうか。
査定依頼を受けた複数の登録業者は早速顧客獲得競争がスタートします!メールや電話を折り返すスピードをとにかく速くすることから始まり、査定の数字面でも他社に負けないように、無意味な高額査定を行ってまずは皆様の気を引きます。そしてその高値でも売れる!という根拠の説明では、会社名を挙げて「当社はCMでもお馴染みですから!」と、お客様の心を心地よく酔わせたり、「当社は地域密着30年ですから!」のような謎トークで穴埋めをして、売却依頼の獲得に全力を挙げます。
しかしこのような競争下で不当な査定を受けた物件を市場にそのまま売り出しても、買う方からすれば”地域密着”だろうが”有名仲介”だろうがまったく関係はなく、物件の場所と価格が重要であって、相場を上回った価格で販売をしていれば当然反響も乏しく一向に売れません。するとどうでしょう?販売担当者は手のひらを返したようにこう言います。『やはり相場より価格設定が高いので反響が来ませんね…方法としては価格を下げる他ないでしょう…』と。まるでお客様自らで高く設定していたかのように価格が全ての原因だ!としてきます。
もしこのような査定結果を真に受けた売却を進めてしまうと、その後の資金計画が大きく狂ってしまう最悪の事態を招くことでしょう。
このような不動産会社が数多く存在する中で、正直にまっすぐ話をしてくれる会社があればそれは数少ない”良い不動産会社”です。できればそのような会社へ売却をご依頼いただき、『一度高値でチャレンジしてみたいんだ!』ということでしたら、まずは正しい相場と査定結果(確実に売れる価格)を把握していただき、売れる価格の最低ラインでも資金計画に問題がないことを確認した上で、売却スタート時だけ高めに広告をすれば、不誠実な会社を通さずとも市場の反応を安全に試すことが可能です。
不動産仲介会社にとって最も重要な心得とは『正直なこと』だとハウスネットは常々思います。それは、皆様が良く聞く有名な不動産仲介会社であればあるほど正直とは程遠い利益追求型の営業をしており、そういった会社とハウスネットは毎日市場で戦っておりますので、より強く思うようになりました。
大切な資産のご売却。売主様との信頼関係を築くため【正直=正義】という信念をもって、スタッフ一同お付き合いをさせて頂きます。